家族のことでこんな悩みをお持ちでは?
○この頃様子がおかしいのですか、心の病ではないかと心配で・・…
○専門のお医者さんに診察を受Iナさせたいのですか……
○家で何もしないで困っているのですが……
○どうにか働いてはいますが、長続きしなくて……
このように、いろいろな悩みをお持ちの方がいらっしゃると思います。このような時には、他 者に心の内を語る中から改善策が見えてくるのではないでしょうか。 わが国には的259万人の精神障かい者がいると推計されています。つまり50人にひとり以上は いるわけで、誰でも精神障かい者になる可能性を持っているといえます。 しかし、早期発見・早期治療が大切であるにもかかわらず、現状では、適切な治療が受けられ なかったり、社会復帰や福祉対策の不足によって精神症状が好転しても退院できなかったり、退 院しても行くところが無く家に閉じこもってしまう人が少なくありません。 更に世間の差別・偏見が強いため、目に見えない心労を強いられ、本人はもとより家族の苦労 は計り知れません。 一方では家族や当事者自身も精神科の病気に対する偏見を強く持ってあり、病気を認めず、精 神科の治療を拒否したり、受診したとしても服薬を継続できなかったりと、病気への認識不足は 否めません。
また、精神科の病院でも、家族会の存在意義すら否定するところ、充分に必要性を認め積極的 に支援するところとあり、その意識もさまざまです。これからの医療従事者は院内の治療にとど まらず、精神陸がい者の社会内寛解を図る視点に立ち、今以上に家族教育を強める必要があり、 家族会の存在を肯定せざるを得ない時代が来ていると言えます。 家族、当事者、医療従事者と、これらをとりまく関係機関が密接な連携を図り、相互の役割を 分担し、回復途上者の陸がいレベルに応じた社会参加、自立を整備していくことが不可欠であり、 今後の課題だと言えましょう。
西欧諸国に比べ、わが国の精神科医療・福祉施策は著しく立ち遅れていますが、それでもこ こ10数年の間にさまざまな施策が徐々に整備されつつあります。これらの施策を有効に活用し、 地域の中で人間らしい生活を送れるようにしていきたいものです。 「家族会」はこれらの願いを込めてさまざまな活動を展開してきました。まだ、家族会に加入 されていないなら、どうぞ私たちの仲間に入って、共に励まし合い、精神陸がい者や家族が暮ら しやすい地域社会を築いていきましょう。